なんとなく観た映画の感想です。マイナーな映画が好きですが、そうじゃないものも好きです。たまに舞台やドラマの感想も。
<2015年7月歌舞伎座にて鑑賞>
今のところ中車さんの代表作では?

7月歌舞伎座夜の部、数日前に一回観たのに我慢出来ず二回目観に行きました。
いや、ほんとにおもしろかったのですよ。
一回目は2階中央5列目。まあまあ良席でしたが、花道見えず。でも大変に面白かったし、満足したのですが・・・
帰宅した次の日にチケットサイトをのぞくと、ワタクシの次の休みの日の、夜の部、1階4列目花道寄りからごそっと空いてます!どこかで押さえてたチケットが戻ったのでしょうが、これは行かないわけにはいきませぬ!!!
ぽちっとしてしまいました・・・
ぽちってよかった・・・
夜の部は海老蔵さんの熊谷陣屋と、玉三郎さん中車さんの牡丹燈籠の2本。
牡丹灯籠は玉さまと中車さんの掛け合いが最高でした。お峰役玉さまは演出もしているということで、伴蔵役中車さんの使い方が秀逸です。
前半の伴蔵お峰の貧乏ながら仲良く暮らしていた時と、後半大金を手にいれてからの夫婦のぎすぎすした雰囲気がとても切ないです。
大金を手に入れるまでは、貧しかったけれど仲睦まじく、ほんとにかわいらしい夫婦だったのに。
それにしても玉さまはもちろんのこと、中車さんやっぱりうまいなあ。伴蔵がお露とお米の幽霊に脅されてぶるぶる震えている場面なんて捧腹絶倒、その話を怖がりながらも続きが聞きたいとせまるお峰のしたたかさ。もういちゃい ちゃしすぎてみてらんないこの夫婦のかわいらしさ。
玉さまイメージと違い、はすっぱというか、下町のかわいい女房。さすがうまいなあ。
新三郎の家に幽霊封じのお札をはがしに行く伴蔵の、足が前に進まない中車がたまらなく上手。
何がいいって、中車の声が、本当に誰よりも通るんですよ。歌舞伎を始めた頃の、ひと月声が持たなかった頃から比べたら隔世の感。
後半、大金を手に入れて荒物屋を繁盛させ関口屋を名乗る伴蔵。料理屋笹屋の酌取り女お国に入れあげています。笹屋のおかみさんやほかの酌取り女たちが、旦那は色男だねぇって囃し立てます。お金を惜しげもなく使う旦那に対して持ち上げて言ってるはずなんだけど、中車さんがほんとに色男に見えるのはひいき目のなせること?
お国のエピソードは今回ズバッとカットしたとのこと、今回の演出ならばこのくらいでちょうどいい気もします。
お国との浮気がばれてシラを切る伴蔵。なんにもしてねぇよぉって口を尖らせてすねるんだけど、そんな供蔵にお峰はまくしたてて遣り込める!もう玉さま最高!中車土下座しろ!って、応援したくなっちゃう。
そして仲直り、伴蔵のいっしょに飲もうよぉ、一緒に寝ようよぉってかわいすぐるw
ラストのお峰殺しまでの持っていきかたも、直前のエロティックながらも微笑ましいシーンとのギャップと相まって、目が離せなかったです。
寝ようよぉ、のシーンが、ほんとエロイんです。これは中車ならではなんでは?映像でつちかったあの生々しさ。いちいちかわいい!そしてちょっと嬉しそうな玉さま。やー、かわいいです。
ほんとこの二人かわいい。
だからこそ、ラストの殺し、伴蔵の狂気が際立つわけで。本当にお峰にお露の霊が乗り移ったわけではなく、昔のことをなかったことにしようとした、その精神的負担が徐々に伴蔵の心をむしばんでいったということなんでしょうか?
でも、もしかしたら、最後に伴蔵の心が自分に戻って、そこで殺されてしまったお峰は、幸せだったのかもしれない。これは怪談というよりも、男と女の物語だったのかな。
そう言えば、中車さんの引っ込みが素晴らしいという評判。前回観劇の際は2階席のためそこまで見えず。今回は一階花道近くの良席。よく見えました。
お峰ー!お 峰ー!と牡丹燈籠に必死で追いすがる伴蔵。鬼気迫るものがあって、あぁ、なるほど、これはすげーや、とドキドキしました。
5月明治座のあんまと泥棒以来の中車さんでしたが、ちょっとびっくりするくらいうまくなってました、って言うと偉そうだけど、ほんと、ちょっと感心しました。玉さまの演出が、中車の魅力を最大限発揮できる場を作ってくれたのなら、中車ファンとしてこんなにありがたいことは ありません。
海老蔵さんがブログで、“中車さんの香川照之という才能と ふところの深い玉三郎の兄さんの芸が入り混じり・・・” なんてこと書いていたけど、またうまいこと言うなぁなんて思ったものです。
中車さんの芝居を言葉で表すならば、「誠実」「真面目」「真摯」
セリフはよどみなく、教えられたとおりにきちんと演じようという姿勢が気持ちいい。誰よりも 「ちゃんと」してる印象。これがいつの日かこなれてきて、自分の物になったら、これほど恐ろしい役者はいないんじゃないでしょうか。
今は与えられた場を頑張ってくれればそれでいいです。
今のところ中車さんの代表作では?
7月歌舞伎座夜の部、数日前に一回観たのに我慢出来ず二回目観に行きました。
いや、ほんとにおもしろかったのですよ。
一回目は2階中央5列目。まあまあ良席でしたが、花道見えず。でも大変に面白かったし、満足したのですが・・・
帰宅した次の日にチケットサイトをのぞくと、ワタクシの次の休みの日の、夜の部、1階4列目花道寄りからごそっと空いてます!どこかで押さえてたチケットが戻ったのでしょうが、これは行かないわけにはいきませぬ!!!
ぽちっとしてしまいました・・・
ぽちってよかった・・・
夜の部は海老蔵さんの熊谷陣屋と、玉三郎さん中車さんの牡丹燈籠の2本。
牡丹灯籠は玉さまと中車さんの掛け合いが最高でした。お峰役玉さまは演出もしているということで、伴蔵役中車さんの使い方が秀逸です。
前半の伴蔵お峰の貧乏ながら仲良く暮らしていた時と、後半大金を手にいれてからの夫婦のぎすぎすした雰囲気がとても切ないです。
大金を手に入れるまでは、貧しかったけれど仲睦まじく、ほんとにかわいらしい夫婦だったのに。
それにしても玉さまはもちろんのこと、中車さんやっぱりうまいなあ。伴蔵がお露とお米の幽霊に脅されてぶるぶる震えている場面なんて捧腹絶倒、その話を怖がりながらも続きが聞きたいとせまるお峰のしたたかさ。もういちゃい ちゃしすぎてみてらんないこの夫婦のかわいらしさ。
玉さまイメージと違い、はすっぱというか、下町のかわいい女房。さすがうまいなあ。
新三郎の家に幽霊封じのお札をはがしに行く伴蔵の、足が前に進まない中車がたまらなく上手。
何がいいって、中車の声が、本当に誰よりも通るんですよ。歌舞伎を始めた頃の、ひと月声が持たなかった頃から比べたら隔世の感。
後半、大金を手に入れて荒物屋を繁盛させ関口屋を名乗る伴蔵。料理屋笹屋の酌取り女お国に入れあげています。笹屋のおかみさんやほかの酌取り女たちが、旦那は色男だねぇって囃し立てます。お金を惜しげもなく使う旦那に対して持ち上げて言ってるはずなんだけど、中車さんがほんとに色男に見えるのはひいき目のなせること?
お国のエピソードは今回ズバッとカットしたとのこと、今回の演出ならばこのくらいでちょうどいい気もします。
お国との浮気がばれてシラを切る伴蔵。なんにもしてねぇよぉって口を尖らせてすねるんだけど、そんな供蔵にお峰はまくしたてて遣り込める!もう玉さま最高!中車土下座しろ!って、応援したくなっちゃう。
そして仲直り、伴蔵のいっしょに飲もうよぉ、一緒に寝ようよぉってかわいすぐるw
ラストのお峰殺しまでの持っていきかたも、直前のエロティックながらも微笑ましいシーンとのギャップと相まって、目が離せなかったです。
寝ようよぉ、のシーンが、ほんとエロイんです。これは中車ならではなんでは?映像でつちかったあの生々しさ。いちいちかわいい!そしてちょっと嬉しそうな玉さま。やー、かわいいです。
ほんとこの二人かわいい。
だからこそ、ラストの殺し、伴蔵の狂気が際立つわけで。本当にお峰にお露の霊が乗り移ったわけではなく、昔のことをなかったことにしようとした、その精神的負担が徐々に伴蔵の心をむしばんでいったということなんでしょうか?
でも、もしかしたら、最後に伴蔵の心が自分に戻って、そこで殺されてしまったお峰は、幸せだったのかもしれない。これは怪談というよりも、男と女の物語だったのかな。
そう言えば、中車さんの引っ込みが素晴らしいという評判。前回観劇の際は2階席のためそこまで見えず。今回は一階花道近くの良席。よく見えました。
お峰ー!お 峰ー!と牡丹燈籠に必死で追いすがる伴蔵。鬼気迫るものがあって、あぁ、なるほど、これはすげーや、とドキドキしました。
5月明治座のあんまと泥棒以来の中車さんでしたが、ちょっとびっくりするくらいうまくなってました、って言うと偉そうだけど、ほんと、ちょっと感心しました。玉さまの演出が、中車の魅力を最大限発揮できる場を作ってくれたのなら、中車ファンとしてこんなにありがたいことは ありません。
海老蔵さんがブログで、“中車さんの香川照之という才能と ふところの深い玉三郎の兄さんの芸が入り混じり・・・” なんてこと書いていたけど、またうまいこと言うなぁなんて思ったものです。
中車さんの芝居を言葉で表すならば、「誠実」「真面目」「真摯」
セリフはよどみなく、教えられたとおりにきちんと演じようという姿勢が気持ちいい。誰よりも 「ちゃんと」してる印象。これがいつの日かこなれてきて、自分の物になったら、これほど恐ろしい役者はいないんじゃないでしょうか。
今は与えられた場を頑張ってくれればそれでいいです。
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