<2008年1月16日 福島フォーラムにて観賞>
観ててつらかったけど
見ごたえあったな。
ある裕福な家庭に、いろんな手をつかって家政婦としてもぐりこむ女イレーナ。
その目的が、そこの4歳の女の子テアにあることがすぐにわかるんだけど、
何のためなのか、そしてしのびよる影、事件。
サスペンスと思わせて、イレーナとテアの愛情物語とも取れる演出。
それが一筋縄ではいかないというか、観てるうちにどんどん事情がわかってきて、
胸が苦しくなる。
出口のないイレーナの苦しみが、みてるこちらにも伝わってきて。
監督は「ニュー・シネマ・パラダイス」のジュゼッペ・トルナトーレ。
なので心温まるストーリーを期待するととんでもないしっぺ返しをくってしまう。
でも、ラストに、あ、やっぱりトルナトーレだ、ってほっとするの。
シリアスなジムもいい感じです
愛しのジム・キャリー主演。っが、コメディー色全くなし!
23という数字に取り付かれた男が主人公の小説を読んだウォルター(ジム)は、
その人生が自分とそっくりなことに気付き、そしてウォルター自身もナンバー23に取り付かれていく・・・
ジム・キャリーかっこいい!!!
今までのイメージと全く違う。ワイルドでハードで。
とくに、小説の主人公を演じているときがね、すげいかっこよいのだ。オールバックで、全身にタトゥー入れて。
内容的にはフツーに楽しめるかな。最後がきれいにまとまりすぎかなっても思ったけど。
ジムの違う一面に惚れ直す一品。
美化しない描き方
フランコ独裁政権末期のスペインで、反政府活動に身を投じた青年が、
死刑になるまでを描いたもの。
考えさせられたなー。
つい30年前に、反体制の活動に青春をかけてた若者がいて、
残忍な方法で人が処刑されていた、ということ。
そして、サルバドールたちを、純粋な理想に燃える若者として描くんではなくて、
最初はゲーム感覚だったり、資金集めのために強盗をしたり、
反体制派の活動を理想化してるわけではないというか。
サルバ役のダニエル・ブリュール君。
なーんか、「グッパイ・レーニン」に出てた子に似てるなあって思ってたら、
同じ俳優さんだった。
ダニエル君、どちらかゆーと、現在のイケメンさんではなくて、昔の男前さん。
スターウォーズのルーク・スカイウォーカーっぽいの。
<2007年12月20日 福島フォーラムにて観賞>
悪夢にうなされる
デジタルリマスター版DVD発売記念、一夜限りの復活上映。
福島フォーラムでさえ当時(1988年頃)上映を断ったという、賛否両論飛び交ったものすごい映画。とにかくグロい。欠損者たちのいやらしさ、愛という言葉をかりたエゴ、差別、嘲笑、偏見、絶望。あんまり正面から向き合いたくないものが次々と目の前にあらわれる。
もう、なんつーか、殺すわ殴るわ襲うわ犯すわのオンパレードに死体食べて目ん玉くりぬきケンケンパ・・・途中で席をはずす人ちらほら。居心地の悪さは赤目四十八瀧心中未遂の100万倍。人間の奥底に潜んでいる悪意をまざまざとみせつける映画。
妹をレイプして死に至らしめその死体を貪り食う兄を演じた隈井士門氏が福島市在住とのことで上映前に挨拶、上映後ホールにいらっしゃって、いろいろ聞きたいことあったのに話かける勇気がなく素通りするおいらだめぼ。。。
わんわんと子どもには・・・
いわずとしれたウィル・スミス主演ハリウッド超大作。
1人残ってしまった主人公とか、ウイルスに感染して化け物になってしまった人間とか、ダニー・ボイル監督の28日後・・・を思い出させるんだけど、さすが派手さはやっぱりウィルに軍配。突然キシャーッ!と襲いかかるエイリアンじみた感染人間にドッキリしたり唯一の友達わんわんとの別れにほろりときたり、きちんと定石通りのストーリー展開にフツーに引き込まれてしまう。矛盾点につっこみをいれつつ楽しめる作品。
そしてやっぱり子供と動物には大スターも勝てないね。