なんとなく観た映画の感想です。マイナーな映画が好きですが、そうじゃないものも好きです。たまに舞台やドラマの感想も。
<2006年9月 福島フォーラムにて観賞>
マイナー映画同好会6
めっきり秋ですなあ。
最近、狩人っちゅう二人組が
「磐越西線」という曲をだして、地元である福島県ではやたらとこのCMが流れている。
あのひーのめじるしー
ばんだいさーん
こおりやーまーはーつー
ばんえっつさいーせーんー
この、「ばんえっつ」というところがポイントと思われる。
磐越西線は、郡山から会津若松を経て新潟県新津駅まで、コトコトと走るローカル線。
新幹線マニアではあっても、電車通ではないおいら。
昔々、猪苗代湖まで湖水浴にいくのに乗ったくらいで、
あまりなじみがない。
しかしながら、秋である。
電車に乗って、旅に出たいねえ・・・
今日の映画「家の鍵」
親子が初めて顔をあわせるのは、寝台特急のなか。
15年前、出産で恋人を亡くしたジャンニは、そのショックから産まれた子供、パオロを手放す。
障害をもつパオロをベルリンの施設まで送り届けることになったジャンニは、初めて息子と対峙することとなる。
短い旅をするなか、最初はとまどうジャンニだが、徐々に打ち解けはじめる二人。
ベルリンの施設で出会う、重度障害の娘を介護する女性ニコールの言葉が重い。
娘のために生きながら、心のどこかで娘の死を願っている、その矛盾。
ニコールに、パオロの父親かと問われ、否定するジャンニのとまどい。
この映画では、障害者であるパオロというよりも、突然障害をもつ息子と向かわなければならなかった、若い父親ジャンニの苦悩と戸惑いを中心に描いている。
ジャンニの、線の細い後姿と対照的に描かれているのは、強く娘を思い、しかし自分の中にある感情に苦しむ女性ニコール。
後半は、パオロにとって何が大事なのか、模索しているジャンニの葛藤と、ある決意がゆっくりと描かれる。
ラストシーンが秀逸。
分かり合えたかと、観客側もホッとするような、楽しい場面の次の瞬間、やはりそんなに簡単なことじゃないとジャンニも観ている側も思い知らされる。
涙をこらえきれないジャンニ。
しかし、そんなジャンニにパオロがかける言葉が、新しい涙をさそう。
泣くなんて、そんなのナシだよ。
唐突に思われるエンディングロール。
物語の中途であると思わせるようなそれは、ジャンニとパオロのこれからを示唆しているのであろうか。
つまりは、ジャンニがパオロとともに暮らしていこうという思いは、まだジャンニだけのものであり、映画には出てこない、ジャンニの家族がパオロを受け入れてくれるかはわからないのだ。
しかし、ジャンニとパオロの二人の姿は、甘いだけではない、だが明るい未来を想像させてくれる。
それは、パオロの笑顔と、ジャンニが海に捨てたパオロの杖が象徴している。
二人の関係は、まだ物語の中途なのだ。
そういえば。
ジャンニ役のキム・ロッシ・スチュアート。
ピノッキオでルシーニョロの役だったな。
ロバになってしまうおいしい役。
ロバ君のときは、もうちょっとガッシリしてた気がするんだけどな。今回のキムは線が細くて、はかなげ。首筋がセクシーだわ。
マイナー映画同好会6
めっきり秋ですなあ。
最近、狩人っちゅう二人組が
「磐越西線」という曲をだして、地元である福島県ではやたらとこのCMが流れている。
あのひーのめじるしー
ばんだいさーん
こおりやーまーはーつー
ばんえっつさいーせーんー
この、「ばんえっつ」というところがポイントと思われる。
磐越西線は、郡山から会津若松を経て新潟県新津駅まで、コトコトと走るローカル線。
新幹線マニアではあっても、電車通ではないおいら。
昔々、猪苗代湖まで湖水浴にいくのに乗ったくらいで、
あまりなじみがない。
しかしながら、秋である。
電車に乗って、旅に出たいねえ・・・
今日の映画「家の鍵」
親子が初めて顔をあわせるのは、寝台特急のなか。
15年前、出産で恋人を亡くしたジャンニは、そのショックから産まれた子供、パオロを手放す。
障害をもつパオロをベルリンの施設まで送り届けることになったジャンニは、初めて息子と対峙することとなる。
短い旅をするなか、最初はとまどうジャンニだが、徐々に打ち解けはじめる二人。
ベルリンの施設で出会う、重度障害の娘を介護する女性ニコールの言葉が重い。
娘のために生きながら、心のどこかで娘の死を願っている、その矛盾。
ニコールに、パオロの父親かと問われ、否定するジャンニのとまどい。
この映画では、障害者であるパオロというよりも、突然障害をもつ息子と向かわなければならなかった、若い父親ジャンニの苦悩と戸惑いを中心に描いている。
ジャンニの、線の細い後姿と対照的に描かれているのは、強く娘を思い、しかし自分の中にある感情に苦しむ女性ニコール。
後半は、パオロにとって何が大事なのか、模索しているジャンニの葛藤と、ある決意がゆっくりと描かれる。
ラストシーンが秀逸。
分かり合えたかと、観客側もホッとするような、楽しい場面の次の瞬間、やはりそんなに簡単なことじゃないとジャンニも観ている側も思い知らされる。
涙をこらえきれないジャンニ。
しかし、そんなジャンニにパオロがかける言葉が、新しい涙をさそう。
泣くなんて、そんなのナシだよ。
唐突に思われるエンディングロール。
物語の中途であると思わせるようなそれは、ジャンニとパオロのこれからを示唆しているのであろうか。
つまりは、ジャンニがパオロとともに暮らしていこうという思いは、まだジャンニだけのものであり、映画には出てこない、ジャンニの家族がパオロを受け入れてくれるかはわからないのだ。
しかし、ジャンニとパオロの二人の姿は、甘いだけではない、だが明るい未来を想像させてくれる。
それは、パオロの笑顔と、ジャンニが海に捨てたパオロの杖が象徴している。
二人の関係は、まだ物語の中途なのだ。
そういえば。
ジャンニ役のキム・ロッシ・スチュアート。
ピノッキオでルシーニョロの役だったな。
ロバになってしまうおいしい役。
ロバ君のときは、もうちょっとガッシリしてた気がするんだけどな。今回のキムは線が細くて、はかなげ。首筋がセクシーだわ。
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<観賞時期不明・1988年頃?郡山のどこかの映画館にて観賞>
マイナー映画同好会5
すっかり秋だねえ。
朝晩めっきりすずしくなって、寒いくらいなのに、
近所の公園では、じじばばが元気にゲートボールをプレイ中。
しかも3時間以上。
(暇なわしはずっと見学していた。)
秋の夜は妙に長くて、昔観た映画のこと、つらつらと思い出したり。
実はさ、映画のポスターってけっこう大事だと思う。
ポスターみて、「観たい!」って思った映画って、
大抵はずれが無い。
そういう観方して、いまだに忘れられない映画、何本も。
ニューシネマパラダイス
推定無罪
火龍
etc・・・
ポスターに惹かれて観た一番最初の映画は
「ドラグネット・正義一直線」
ダン・エイクロイド
トム・ハンクス主演
この当時(1987年頃)
いまでは知らない人はいないアカデミー常連俳優トム・ハンクスも、こんなB級コメディーに出てたと思うと感慨深い。
しかも主演の筆頭じゃないし。
わしが観た当時(16年前くらいだったかね?)
トムといえばトム・クルーズで、周囲にトム・ハンクスを知ってる人は皆無だった。
もともとトム・ハンクスはコメディアンだったから、
きっとこういうばかばかしい映画喜んで出たんだろーなーって
想像したり。
ストーリーはというと。
謹厳実直を絵に描いたようなフライデー刑事(エイクロイド)と、ノリの軽い反体制派のペップ刑事(ハンクス)が、なぜかコンビを組む羽目になってしまい、車のスピードのことや服装のことでケンカをしながらも、事件にたちむかって行くという、パターン化されたお話。
その、使い古された設定を最大限につかって、史上最強の凸凹コンビにしたてているのはやはり「型にはまりすぎ」の堅物エイクロイドと軽薄ハンクスの演技力。
このコンビは、並んでいるだけでくすくす笑ってしまうようなおかしみがある。
捜査の対象である「ペガン教団」という犯罪組織の、集会場に二人が潜入。
そのときの二人の格好がめちゃめちゃ笑える。
パンクロックもどきのモヒカンにだぼだぼのパンツ。毛皮のベスト(だったかな?あまりにも衝撃的な服装だった)
エイクロイドがクソ真面目な顔をしているから余計に笑える。
黒幕を追い詰め、逮捕するときのフライデーの口上は、周りのレストランの客と一緒に拍手をしたいくらい見事だったけど、その後上司にとがめられ、警察手帳とピストルを没収されるフライデーのふてくされる顔もなかなかおもろい。
最終的に、逃げた黒幕をジェットで追いつめて、空の上でニヤリと笑うフライデーの笑顔が、この映画の最大の魅力なんだな。
なんだかエイクロイドの話ばかりになっちゃったな。
(トムのファンなのに・・・)
ペップ刑事の家の電話がハンバーガーだったり、小物たちもかわいい。
トム・ハンクス、「虚栄のかがり火」あたりからかな。コメディーやらなくなっちゃって。残念。
コメディー出身の人って、俳優としても素晴らしい演技をする人が多いけど、俳優で、コメディーできる人っていないから、やっぱコメディアンってすごい才能のひとが多いのかなって思う。ジム・キャリーとか、ロベルト・ベニーニとか。
最近はなかなかポスターを観てポロっと映画館にはいることも少なくなって、発見もなくなってきてるな。
またそんな気まぐれな観方を再開したいなあ。
マイナー映画同好会5
すっかり秋だねえ。
朝晩めっきりすずしくなって、寒いくらいなのに、
近所の公園では、じじばばが元気にゲートボールをプレイ中。
しかも3時間以上。
(暇なわしはずっと見学していた。)
秋の夜は妙に長くて、昔観た映画のこと、つらつらと思い出したり。
実はさ、映画のポスターってけっこう大事だと思う。
ポスターみて、「観たい!」って思った映画って、
大抵はずれが無い。
そういう観方して、いまだに忘れられない映画、何本も。
ニューシネマパラダイス
推定無罪
火龍
etc・・・
ポスターに惹かれて観た一番最初の映画は
「ドラグネット・正義一直線」
ダン・エイクロイド
トム・ハンクス主演
この当時(1987年頃)
いまでは知らない人はいないアカデミー常連俳優トム・ハンクスも、こんなB級コメディーに出てたと思うと感慨深い。
しかも主演の筆頭じゃないし。
わしが観た当時(16年前くらいだったかね?)
トムといえばトム・クルーズで、周囲にトム・ハンクスを知ってる人は皆無だった。
もともとトム・ハンクスはコメディアンだったから、
きっとこういうばかばかしい映画喜んで出たんだろーなーって
想像したり。
ストーリーはというと。
謹厳実直を絵に描いたようなフライデー刑事(エイクロイド)と、ノリの軽い反体制派のペップ刑事(ハンクス)が、なぜかコンビを組む羽目になってしまい、車のスピードのことや服装のことでケンカをしながらも、事件にたちむかって行くという、パターン化されたお話。
その、使い古された設定を最大限につかって、史上最強の凸凹コンビにしたてているのはやはり「型にはまりすぎ」の堅物エイクロイドと軽薄ハンクスの演技力。
このコンビは、並んでいるだけでくすくす笑ってしまうようなおかしみがある。
捜査の対象である「ペガン教団」という犯罪組織の、集会場に二人が潜入。
そのときの二人の格好がめちゃめちゃ笑える。
パンクロックもどきのモヒカンにだぼだぼのパンツ。毛皮のベスト(だったかな?あまりにも衝撃的な服装だった)
エイクロイドがクソ真面目な顔をしているから余計に笑える。
黒幕を追い詰め、逮捕するときのフライデーの口上は、周りのレストランの客と一緒に拍手をしたいくらい見事だったけど、その後上司にとがめられ、警察手帳とピストルを没収されるフライデーのふてくされる顔もなかなかおもろい。
最終的に、逃げた黒幕をジェットで追いつめて、空の上でニヤリと笑うフライデーの笑顔が、この映画の最大の魅力なんだな。
なんだかエイクロイドの話ばかりになっちゃったな。
(トムのファンなのに・・・)
ペップ刑事の家の電話がハンバーガーだったり、小物たちもかわいい。
トム・ハンクス、「虚栄のかがり火」あたりからかな。コメディーやらなくなっちゃって。残念。
コメディー出身の人って、俳優としても素晴らしい演技をする人が多いけど、俳優で、コメディーできる人っていないから、やっぱコメディアンってすごい才能のひとが多いのかなって思う。ジム・キャリーとか、ロベルト・ベニーニとか。
最近はなかなかポスターを観てポロっと映画館にはいることも少なくなって、発見もなくなってきてるな。
またそんな気まぐれな観方を再開したいなあ。
<最初の観賞時期不明・2006年9月再観賞>
時には昔の映画を観ようか
加藤登紀子の「時には昔の話を」にかけてみたんだけど、遠かったかな・・・
昔って言っても、50年も昔ではなく、ワシにとっての昔はせいぜい20年前。
思い起こせば、生まれて初めて映画館で観た映画は 「スーパーマン」だった。
初めて家族とではなく、友達と観にいった映画は 「チェッカーズのTAN TAN TANUKI」だった。
わしの映画人生の始まりにしては、激しくミーハーだったような・・・
このまえ、15年来の念願かなって、レンタルした映画。
「東京上空いらっしゃいませ」
牧瀬里穂&中井貴一主演。
なぜ念願だったかとゆーと。 高校生のときだったかな?年末年始の夜中とかに、映画を放送したりするでしょ。で、内容もあまり確かめず、とりあえず録画録画・・・で、その中の1本だったんだけど、時間とか、テープの残量とか確認もしてなかったら。。。 この映画の、後半部分が、テープ足りなくて録れてなかったのー!
だから、結果どうなったのかわからないまま。 ビデオ借りる機会はあったんだけど、なぜだか借りずに今まで過ごしてしまった。(借りたいけど借りたくないって映画なーい?)
で、この前やっと借りてきて、鑑賞した次第。
内容的には、事故で死んでしまったけど、幽霊?としてこの世に舞い戻ったキャンペーンガールと、広告代理店の社員との交流を描いたもの。
牧瀬がかわいい!!! それだけじゃないけれど、かなり大きなポイント。
マジメを絵に描いたような中井貴一とのドタバタも楽しいし。
天国から戻ってきたのはいいけれど、葬式をやっている自宅には帰れない。公園でしょんぼりしている牧瀬の演技に、ホロリとさせられたり。 牧瀬がいきなり歌い踊るシーンも、なかなか捨てがたい。
ま、ものたりない部分とか、単なる楽しいファンタジーになってしまっている点とか、牧瀬の下手な演技とか、 いろいろ言うことはあるんだけど、それはそれっていうかんじかな。 牧瀬の下手な演技も、かわいさとの相乗効果で、この映画の魅力の1つかも。
ラストも、希望を持たせてくれる。最終的にはお別れなんだけど、悲しい別れじゃないというような。
とりあえず、この映画はわしの自己満足。 オススメとかそうじゃないとか、言えないや。
あー、これって相米慎二が監督だったんだー。 相米慎二といえば「セーラー服と機関銃」 カ・イ・カ・ン、ってやつですな。 そういえば、相米慎二監督の「光る女」って言う映画を観て、ものすごくブルーな気分になったこと思い出した・・・ こっちは、ある意味、誰かの感想を聞きたいかなぁ。
時には昔の映画を観ようか
加藤登紀子の「時には昔の話を」にかけてみたんだけど、遠かったかな・・・
昔って言っても、50年も昔ではなく、ワシにとっての昔はせいぜい20年前。
思い起こせば、生まれて初めて映画館で観た映画は 「スーパーマン」だった。
初めて家族とではなく、友達と観にいった映画は 「チェッカーズのTAN TAN TANUKI」だった。
わしの映画人生の始まりにしては、激しくミーハーだったような・・・
このまえ、15年来の念願かなって、レンタルした映画。
「東京上空いらっしゃいませ」
牧瀬里穂&中井貴一主演。
なぜ念願だったかとゆーと。 高校生のときだったかな?年末年始の夜中とかに、映画を放送したりするでしょ。で、内容もあまり確かめず、とりあえず録画録画・・・で、その中の1本だったんだけど、時間とか、テープの残量とか確認もしてなかったら。。。 この映画の、後半部分が、テープ足りなくて録れてなかったのー!
だから、結果どうなったのかわからないまま。 ビデオ借りる機会はあったんだけど、なぜだか借りずに今まで過ごしてしまった。(借りたいけど借りたくないって映画なーい?)
で、この前やっと借りてきて、鑑賞した次第。
内容的には、事故で死んでしまったけど、幽霊?としてこの世に舞い戻ったキャンペーンガールと、広告代理店の社員との交流を描いたもの。
牧瀬がかわいい!!! それだけじゃないけれど、かなり大きなポイント。
マジメを絵に描いたような中井貴一とのドタバタも楽しいし。
天国から戻ってきたのはいいけれど、葬式をやっている自宅には帰れない。公園でしょんぼりしている牧瀬の演技に、ホロリとさせられたり。 牧瀬がいきなり歌い踊るシーンも、なかなか捨てがたい。
ま、ものたりない部分とか、単なる楽しいファンタジーになってしまっている点とか、牧瀬の下手な演技とか、 いろいろ言うことはあるんだけど、それはそれっていうかんじかな。 牧瀬の下手な演技も、かわいさとの相乗効果で、この映画の魅力の1つかも。
ラストも、希望を持たせてくれる。最終的にはお別れなんだけど、悲しい別れじゃないというような。
とりあえず、この映画はわしの自己満足。 オススメとかそうじゃないとか、言えないや。
あー、これって相米慎二が監督だったんだー。 相米慎二といえば「セーラー服と機関銃」 カ・イ・カ・ン、ってやつですな。 そういえば、相米慎二監督の「光る女」って言う映画を観て、ものすごくブルーな気分になったこと思い出した・・・ こっちは、ある意味、誰かの感想を聞きたいかなぁ。
<2006年8月 福島フォーラムにて観賞>
マイナー映画同好会4
昨日で夏休みも終わり。今日からちびっこどもはがっこーにれっつご・・・
福島って夏休み短くて、今年は8月25日から2学期がスタート。わしもガキンチョの頃、もうすでに2学期がはじまって何日も過ぎているのに、テレビでおねーさんが
「今からでも間に合う自由研究!」
とか、
「今日で夏休みもおわりですね」
とかって、にこやかにしゃべっているのをみて、関東中心の報道姿勢の不条理さに哀愁を感じたりしたものだけれど・・・
でも、まあなんにせよ、夏休みっていいよね。子供の頃は真っ黒になって遊ばなきゃ。子供時代に遊んだ記憶って、大人になったときにすごく大事なものになるし。
大人になっちゃうと休暇をとるのも一苦労・・・
ということで、今日の映画。
「大いなる休暇」
カナダの映画。
カナダ・ケベック州・サントマリ・ラモデルヌ島は、かつて漁業が盛んだったが、今はさびれ、島民は生活保護にたよって生きている。
そんな島民にビッグニュース!
島に大きな工場誘致の話が舞い込んだのだ。しかし、それには条件があって、島に常駐する医者がいないといけないという。
島には医者はいない。
なんとか医者を島に呼ぼうとしているところに、なんやかんやあって、青年医師ルイスが休暇をとって島にやって来る。
ルイスに島を気に入ってもらって、定住してもらおうという、島民一丸となっての、うそで固めた理想の島大作戦が始まった・・・
大作戦っていったって、例えば、魚釣りにいけば、水の中にもぐった島民が、大きな魚をルイスの釣り針に引っ掛け、大物が釣れたとよろこばせたり、クリケット好きのルイスのために、見たこともない、ルールも知らないクリケットの、にわかチームをつくって、試合を「遠くから」みせたり(近いとばれるからね。ところであのスポーツはおもしろいのかね?おもしろそうにみえんかったけれど・・・)
ほんとに、努力の割にはやってることはせこくて小さくて、おっさんたちがやたら必死になって頑張ってる姿が笑いを誘うの。
ルイスだって、ちょっと変だって気付いてもいいのに、妙に勘が鈍くてお人よしで。(だって、毎日お金を偶然拾うなんてありえないっしょ???)
努力の甲斐あって、ルイスも島を気に入り、(きれいなおねーちゃんエヴを気に入ったというか)定住しようかという気になっている頃、陣頭指揮をとっていた島民、ジェルマンの心にある変化が。
このままうそをつき続けてどうなるのか。
うそとわかったらルイスは去ってしまうだろう。
だが、うそをつき続けるわけにはいかない。ルイスの善良な人柄に、島民の良心がいたみだす。
自らがはじめたうそのストーリーは、終結させることで大きな傷を残してしまう可能性があるのだ。
小さな島の苦悩というか、にっちもさっちもいかなくなっている、貧しい島の事情が垣間見られる映画だなと思った。
あんなにきれいな島だから、観光地化すれば相当人気スポットになるだろうに、と、無責任に思うのだけれど、実際過疎化が進んでいる小さな村の事情って日本と同じなのかな。
漁業が立ち行かなくなって、男たちは誇りを失い、どうやったら生活保護を多く受け取れるかの策略に必死になり、どんどん生きる希望を失っていく。
そんななかの工場建設話はまさに死活問題。
でも、それよりも、ルイスを島に定住させるために島民たちが作戦を練り、実行し、その結果に一喜一憂する姿に、実際の問題は、経済的なものよりも、生きる糧というか、生きる意味みたいなものが人には必要なんだなと気付かされる。
ただ、そんなに難しいことこねくりまわさなくても、素直に楽しく見れる作品。
島民の作戦にはらはらさせられながらも、温かいラストが想像できて、安心してみていられる。
こういっちゃうと陳腐な表現だけど、大いに笑って、少しほろっとくる、楽しい感動作。島の美しい風景もあって、なかなかグットな小品。
五つ星でやんす。
マイナー映画同好会4
昨日で夏休みも終わり。今日からちびっこどもはがっこーにれっつご・・・
福島って夏休み短くて、今年は8月25日から2学期がスタート。わしもガキンチョの頃、もうすでに2学期がはじまって何日も過ぎているのに、テレビでおねーさんが
「今からでも間に合う自由研究!」
とか、
「今日で夏休みもおわりですね」
とかって、にこやかにしゃべっているのをみて、関東中心の報道姿勢の不条理さに哀愁を感じたりしたものだけれど・・・
でも、まあなんにせよ、夏休みっていいよね。子供の頃は真っ黒になって遊ばなきゃ。子供時代に遊んだ記憶って、大人になったときにすごく大事なものになるし。
大人になっちゃうと休暇をとるのも一苦労・・・
ということで、今日の映画。
「大いなる休暇」
カナダの映画。
カナダ・ケベック州・サントマリ・ラモデルヌ島は、かつて漁業が盛んだったが、今はさびれ、島民は生活保護にたよって生きている。
そんな島民にビッグニュース!
島に大きな工場誘致の話が舞い込んだのだ。しかし、それには条件があって、島に常駐する医者がいないといけないという。
島には医者はいない。
なんとか医者を島に呼ぼうとしているところに、なんやかんやあって、青年医師ルイスが休暇をとって島にやって来る。
ルイスに島を気に入ってもらって、定住してもらおうという、島民一丸となっての、うそで固めた理想の島大作戦が始まった・・・
大作戦っていったって、例えば、魚釣りにいけば、水の中にもぐった島民が、大きな魚をルイスの釣り針に引っ掛け、大物が釣れたとよろこばせたり、クリケット好きのルイスのために、見たこともない、ルールも知らないクリケットの、にわかチームをつくって、試合を「遠くから」みせたり(近いとばれるからね。ところであのスポーツはおもしろいのかね?おもしろそうにみえんかったけれど・・・)
ほんとに、努力の割にはやってることはせこくて小さくて、おっさんたちがやたら必死になって頑張ってる姿が笑いを誘うの。
ルイスだって、ちょっと変だって気付いてもいいのに、妙に勘が鈍くてお人よしで。(だって、毎日お金を偶然拾うなんてありえないっしょ???)
努力の甲斐あって、ルイスも島を気に入り、(きれいなおねーちゃんエヴを気に入ったというか)定住しようかという気になっている頃、陣頭指揮をとっていた島民、ジェルマンの心にある変化が。
このままうそをつき続けてどうなるのか。
うそとわかったらルイスは去ってしまうだろう。
だが、うそをつき続けるわけにはいかない。ルイスの善良な人柄に、島民の良心がいたみだす。
自らがはじめたうそのストーリーは、終結させることで大きな傷を残してしまう可能性があるのだ。
小さな島の苦悩というか、にっちもさっちもいかなくなっている、貧しい島の事情が垣間見られる映画だなと思った。
あんなにきれいな島だから、観光地化すれば相当人気スポットになるだろうに、と、無責任に思うのだけれど、実際過疎化が進んでいる小さな村の事情って日本と同じなのかな。
漁業が立ち行かなくなって、男たちは誇りを失い、どうやったら生活保護を多く受け取れるかの策略に必死になり、どんどん生きる希望を失っていく。
そんななかの工場建設話はまさに死活問題。
でも、それよりも、ルイスを島に定住させるために島民たちが作戦を練り、実行し、その結果に一喜一憂する姿に、実際の問題は、経済的なものよりも、生きる糧というか、生きる意味みたいなものが人には必要なんだなと気付かされる。
ただ、そんなに難しいことこねくりまわさなくても、素直に楽しく見れる作品。
島民の作戦にはらはらさせられながらも、温かいラストが想像できて、安心してみていられる。
こういっちゃうと陳腐な表現だけど、大いに笑って、少しほろっとくる、楽しい感動作。島の美しい風景もあって、なかなかグットな小品。
五つ星でやんす。
<2004年 ビデオにて観賞>
マイナー映画同好会3
今日の映画。
「ロベルト・ベニーニのMr.モンスター」
ロベルト・ベニーニっていうと、
まず有名なのが「ライフ・イズ・ビューティフル」
名作。笑える。泣ける。そんじょそこらの「泣ける」映画とは一線を画している素晴らしい映画。
最高の1本。
でも、この映画についてはまた別の機会に語るとして(語るのかよっ!!)
Mr.モンスターは、1993年頃の作品。
主人公のロリスはうだつの上がらないさえない男。
そんなロリスが、当時世間を騒がせていた連続殺人鬼
通称「モンスター」に間違われていく、喜劇。(悲劇ではなく)
平凡な男が連続殺人鬼に間違われていく、
その過程が、すべて計算されつくされていて、
見事と言うしかない。
今やっている行動が、次のシーンにどうつながるのか、
予想できるのだけど、さらにその予想をはるかにこえる展開が
まっていたりする。
猫をかわいがって、逃がしただけなのに、監視している警察には、残虐に猫を殺したと勘違いされたり、
時計の代金を払っていないので、時計屋の主人に追いかけられ、逃げたところを、警察の監視に気づいて逃げたと思われたり、(おまけに女性の部屋をのぞいたと勘違いもされる)
ロリスの何気ない行動と警察の勘違いぶりのギャップが、
笑いを誘う。
多少下品なところも、ベニーニの愛嬌で相殺。
潜入捜査官役のニコレッタ・ブラスキ(美人!ベニーニの奥さんでもある)との掛け合いも楽しい。
ベニーニは、即興ではなく、計算されつくした喜劇が好きなんだな。それは敬愛してやまない、フェリーニの、「そして船は行く」のように、あたかも鳥瞰で映画全体をみるというやりかたを継承しているんだと思う。
それから、ほとんどの映画にヒロインとして共演している、
ニコレッタ・ブラスキ。
ベニーニにとって、彼女が「ピノッキオ」の青い妖精のような、守り神なのだな、と感じさせる。
イタリアらしい、陽気な、そして少し濃いめの1本。
おためしあれ。
マイナー映画同好会3
今日の映画。
「ロベルト・ベニーニのMr.モンスター」
ロベルト・ベニーニっていうと、
まず有名なのが「ライフ・イズ・ビューティフル」
名作。笑える。泣ける。そんじょそこらの「泣ける」映画とは一線を画している素晴らしい映画。
最高の1本。
でも、この映画についてはまた別の機会に語るとして(語るのかよっ!!)
Mr.モンスターは、1993年頃の作品。
主人公のロリスはうだつの上がらないさえない男。
そんなロリスが、当時世間を騒がせていた連続殺人鬼
通称「モンスター」に間違われていく、喜劇。(悲劇ではなく)
平凡な男が連続殺人鬼に間違われていく、
その過程が、すべて計算されつくされていて、
見事と言うしかない。
今やっている行動が、次のシーンにどうつながるのか、
予想できるのだけど、さらにその予想をはるかにこえる展開が
まっていたりする。
猫をかわいがって、逃がしただけなのに、監視している警察には、残虐に猫を殺したと勘違いされたり、
時計の代金を払っていないので、時計屋の主人に追いかけられ、逃げたところを、警察の監視に気づいて逃げたと思われたり、(おまけに女性の部屋をのぞいたと勘違いもされる)
ロリスの何気ない行動と警察の勘違いぶりのギャップが、
笑いを誘う。
多少下品なところも、ベニーニの愛嬌で相殺。
潜入捜査官役のニコレッタ・ブラスキ(美人!ベニーニの奥さんでもある)との掛け合いも楽しい。
ベニーニは、即興ではなく、計算されつくした喜劇が好きなんだな。それは敬愛してやまない、フェリーニの、「そして船は行く」のように、あたかも鳥瞰で映画全体をみるというやりかたを継承しているんだと思う。
それから、ほとんどの映画にヒロインとして共演している、
ニコレッタ・ブラスキ。
ベニーニにとって、彼女が「ピノッキオ」の青い妖精のような、守り神なのだな、と感じさせる。
イタリアらしい、陽気な、そして少し濃いめの1本。
おためしあれ。
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たかちんと申します。映画が好きですが、マニアと言うほどではありません。なんとなく観た映画の感想をなんとなくぽちぽち書いていきたいと思います。
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