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なんとなく観た映画の感想です。マイナーな映画が好きですが、そうじゃないものも好きです。たまに舞台やドラマの感想も。
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<2006年9月 福島フォーラムにて観賞>


マイナー映画同好会6


めっきり秋ですなあ。

最近、狩人っちゅう二人組が
「磐越西線」という曲をだして、地元である福島県ではやたらとこのCMが流れている。

あのひーのめじるしー
ばんだいさーん
こおりやーまーはーつー
ばんえっつさいーせーんー

この、「ばんえっつ」というところがポイントと思われる。

磐越西線は、郡山から会津若松を経て新潟県新津駅まで、コトコトと走るローカル線。
新幹線マニアではあっても、電車通ではないおいら。
昔々、猪苗代湖まで湖水浴にいくのに乗ったくらいで、
あまりなじみがない。

しかしながら、秋である。
電車に乗って、旅に出たいねえ・・・


今日の映画「家の鍵」

親子が初めて顔をあわせるのは、寝台特急のなか。

15年前、出産で恋人を亡くしたジャンニは、そのショックから産まれた子供、パオロを手放す。

障害をもつパオロをベルリンの施設まで送り届けることになったジャンニは、初めて息子と対峙することとなる。

短い旅をするなか、最初はとまどうジャンニだが、徐々に打ち解けはじめる二人。

ベルリンの施設で出会う、重度障害の娘を介護する女性ニコールの言葉が重い。
娘のために生きながら、心のどこかで娘の死を願っている、その矛盾。

ニコールに、パオロの父親かと問われ、否定するジャンニのとまどい。

この映画では、障害者であるパオロというよりも、突然障害をもつ息子と向かわなければならなかった、若い父親ジャンニの苦悩と戸惑いを中心に描いている。
ジャンニの、線の細い後姿と対照的に描かれているのは、強く娘を思い、しかし自分の中にある感情に苦しむ女性ニコール。

後半は、パオロにとって何が大事なのか、模索しているジャンニの葛藤と、ある決意がゆっくりと描かれる。

ラストシーンが秀逸。

分かり合えたかと、観客側もホッとするような、楽しい場面の次の瞬間、やはりそんなに簡単なことじゃないとジャンニも観ている側も思い知らされる。
涙をこらえきれないジャンニ。
しかし、そんなジャンニにパオロがかける言葉が、新しい涙をさそう。

泣くなんて、そんなのナシだよ。

唐突に思われるエンディングロール。
物語の中途であると思わせるようなそれは、ジャンニとパオロのこれからを示唆しているのであろうか。

つまりは、ジャンニがパオロとともに暮らしていこうという思いは、まだジャンニだけのものであり、映画には出てこない、ジャンニの家族がパオロを受け入れてくれるかはわからないのだ。
しかし、ジャンニとパオロの二人の姿は、甘いだけではない、だが明るい未来を想像させてくれる。
それは、パオロの笑顔と、ジャンニが海に捨てたパオロの杖が象徴している。
二人の関係は、まだ物語の中途なのだ。


そういえば。
ジャンニ役のキム・ロッシ・スチュアート。
ピノッキオでルシーニョロの役だったな。
ロバになってしまうおいしい役。

ロバ君のときは、もうちょっとガッシリしてた気がするんだけどな。今回のキムは線が細くて、はかなげ。首筋がセクシーだわ。
 

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たかちんと申します。映画が好きですが、マニアと言うほどではありません。なんとなく観た映画の感想をなんとなくぽちぽち書いていきたいと思います。
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